あるジョブホッパーの軌跡

7転8起の人生

8社目 50代後半

失業期間3か月を経て入社した会社の懸念点は、実はこの会社もブラック企業ではないかという疑心暗鬼であった。入社後、周囲複数人にヒアリングするも、その兆候はなかった。むしろ、それは、まったりとしたホワイト企業そのものであった。遅刻や早退も自由…

失業② 50代後半

午前中は、ネットによる仕事探し、午後からは、2日に1度は、テニスで運動不足解消という生活を続ける中、1か月ほどして、ひとつ面白そうな案件を見つけた。車で30分ほどの場所にあるメーカーの営業責任者の案件だ。業界は全く未知のものであったが、迷…

失業① 50代後半

失業生活初日は、妻と前から約束していたテレビ局の公開録画会場を訪問した。テレビでよくみるタレント達を見ながら、失業者が昼間からこんなことをしていて良いのかと、心配になったものだ。 失業が決まると同時に、前から懇意としていた会社の社長と相談し…

7社目② 50代中半

当初は、次社が決まる前の退職は、ありえないと思っていたが、それ以上に、日々追い込まれた気分になり、そのうちに、睡眠も不十分になり、このまま長くいても意味がない、直ぐに辞めたいと、あっけなく、例のスイッチがはいった。たまたま案件の多い大手の…

7社目① 50代中半

ゆでガエルになりたくないという気持ちで臨んだ転職であった。初日、9時就業開始のところ、8時20分に、出社ということで、7社目の会社生活が始まった。会議室に通されると、後に部下になるS君が既に出社していた。その後、これも部下になるE君、そして…

6社目② 50代中半

このような生活が、数年、続く。苦労しながらも、自分の立ち位置をつくることができ、周囲も良い人が多く、プレッシャーもない気楽な立場ではあったが、心のどこかに、寂しいものが、常にあった。会社のラインには入れない。会社方針もあり、年齢的に、将来…

6社目① 50代前半

正月明け、初出であった。新しい事務所は、本社兼工場のかなり大きな敷地の中にあった。守衛に挨拶をし、受付にて、名乗る。ワンマンオフィスとは、大違いである。事務所に通され、軽く挨拶をした後、正月明けの集会ということで、敷地内のホールに通され、…

5社目② 40代後半

1年ぶりの転職活動だ。早速、前回と同じく、既知のエージェントに声をかけるとともに、名だたる転職サイトにも、すべて、再登録し、良い案件があれば、ダメ元でも、申し込むという動きをとった。特に、今回の会社を紹介してくれた個人エージェントは、問題…

5社目① 40代後半

入社1か月ほどは、東京本社にて、営業同行等を行いながら商材を学ぶことになっていた。その間、関西の拠点を整え、立ち上げの準備をする。同じ日に、自分より年輩の開発者が入社しており、なんと、6社目の会社になるということで、驚いたものだ。入社初日…

4社目③ 40代後半

久しぶりで、50近い年齢になってはいたが、転職については、当初、楽観視していた。マネジメントの実績を、買ってくれる会社があると思っていたからである。今度こそ、一から出直し、定年まで働ける会社を見つけたいという思いであった。さすがに、ホーム…

4社目② 40代後半

1年以上経過し、予定をかなり遅れながらも製品上市。それまで取り扱いを決めてくれていた顧客に、納入。が、納期遅れ、品質クレーム多発で、営業は、後向きの仕事に追われることになる。そのうちに、決定的な品質の問題点が発見される。新しい市場に進出す…

4社目① 40代後半

会社の初出は、東京ではなく、関西本社であった。当日集まっていた新入社員は、私を含めて、3人で、すべて、年輩者であり、皆、大企業からの転職組だった。そのうち、Iさんは、東京勤務で、私の上司格にあたることになる人で、大企業退職以降も起業、転職を…

3社目② 40代前半

仕事面では、嫌いな奴とつきあわなくて良い仕事だけを選ぶように心がけた。ビジネスパートナーと組んでやる仕事、事業部の新商品ソフトを売り歩く仕事。。。ビジネスパートナーや事業部の人たちとは、うまく人間関係もでき、懐かしい仕事もある。が、常に、…

3社目① 40代前半

10年以上勤めた会社を辞め、久々に、もう経験すると思わなかった転職をすることになった。出社初日の朝、緊張する中、直属の部長に引き合わされた。まず最初に、なんとも言えない”のり”の軽さを感じた。が、これは、つきあい安い人というふうに、前向きに…

2社目④ 30代後半

新しい職場では、周囲に英語が飛び交っており、当初、私は、英語での電話を受けるのが怖く、常に緊張していた。これは、結局、最後まで完全には解決できなかった。職場の上長、同僚は、皆良い人ばかりで、職場環境ということでは、今までで一番良かったかも…

2社目③ 30代半ば

7年が過ぎた。多くの思い出深い仕事を経験し、失敗もしたが、多くの実績を上げることもできた。人生で一番の天狗の時期だった。その頃、管理職一歩手前の資格への昇格試験を受ける候補となった。私としては、昇格して当然という気でいた。が、そこに、異変…

2社目② 20代後半

その後は、人事の言葉を信じて、我慢の毎日だった。1日1日が、ただ無難に過ぎるのをただ待つだけの毎日だった。3月の初めだったか、直属の上司に呼ばれ異動の話がある旨を伝えられた。まだ決まっていないような口ぶりで、どうするか選択しろとのニュアン…

2社目① 20代後半

転職初日は緊張した。この時は、仕事の実績もなく、自信もないため、不安感で一杯だった。上司との対面、同僚になる人たちへの紹介。一連の行事が流れるが、終始、緊張感で満たされていた記憶がある。仕事は、特に決まったものがあるわけではなく、しばらく…

1社目⑤

予想通り、合格した。初めての転職活動成功であった。退社報告は、かなり緊張し、なぜか声がかすれた。上司は、引き留めることもなく、逆に、私の能力のなさをあげつらった。今なら、これは、ポジションパワーを持つ上司の責任に帰するものであると、言い返…

1社名④

買ったことのなかった技術者向けの転職雑誌を買い込み、すぐに見つけたのが、その後、仕事人生を変えてくれた次社の案件であった。会社は前職より10倍ほど大企業だ。職種はSE業務であったが、SE営業としての仕事の可能性もあるようだ。自分の能力が通…

1社目③

初めての転職活動は、難航した。当時、バブル期で、日曜日の新聞就職欄は、いつも募集記事満載だった。良さそうな会社をピックアップし、応募するも、書類すら通らない。途中入社なので、”何ができるか?””何をしたいのか?”がポイントになるのだが、私が主…

1社名②

そのような状況下、当然、会社を辞めることに目は向き、まずやったのは、新聞記者試験を片っ端から受けることだった。記者になりたいわけではない。ただ、何かをしなければやってられない気持ちからである。当然、全落ちである。次に、目を付けたのが、公務…

1社目①

迷いながらも入社を決めた会社ではあったが、入社当初は、一生お世話になるつもりだった。半年間の新入社員研修を終え配属されたのは、関西ではあったが、通勤に1時間半以上かかる本社からは離れた事業所だった。文系で配属されたのは私1人だった。当初は…

就職前夜③

10/5、午前中、精密機器メーカに到着。受付の人事がピンポイントでタイプの女性であり、それだけで会社の印象がアップした。(入社時、既に結婚退社していることを知り、少なからず、ショックを受けた)面接は、人事部長と1対3のグループ面談で、手ごたえ…

就職前夜②

就職活動も一段落した頃、当時、コマーシャル等で先進的イメージのあった東京のメーカから面接の引き合いがきた。興味本位だけで、面接に参加したところ、(就職が決まって力が抜けたせいか自分の素の姿を出せ)いつになく絶口調で、トントン拍子で合格が決…

就職前夜①

80年代半ば大学4回生当時、まだバブル前夜であったが、少なくとも、私の大学学部の就職率は、ほぼ100%近い状況だったと記憶している。ただし、皆が自分の希望する会社に入社できたということはなく、私の友人達も7割が満足、3割は不満を持ちながら…

はじめに

4月、50代後半になった私は、8社目になる会社に、初出社した。3カ月の無職期間があったが、入社挨拶では、いつもどおり、若干のワクワク感と、かなりの緊張を感じた。思えば、大企業から、中小、ベンチャー、果ては、ブラック企業まで多くの会社で、同…