あるジョブホッパーの軌跡

7転8起の人生

1社名④

 買ったことのなかった技術者向けの転職雑誌を買い込み、すぐに見つけたのが、その後、仕事人生を変えてくれた次社の案件であった。会社は前職より10倍ほど大企業だ。職種はSE業務であったが、SE営業としての仕事の可能性もあるようだ。自分の能力が通用するかどうか大いに不安であったが、なんとかなるだろうと、高を括った。
 1次面接は、事業部人事課長であり、話は、トントン拍子に進む。今から思えば、とにかく人が足りない状況であったようだ。2次面接は、先方5名と私1名の面接。特に難しい話はなく、最後に、”なぜ○○さんは、学生時代に、弊社受けなかったの?”と聞かれた時だけは、かなり戸惑い、苦笑いするしかなかった。これでも、悪印象は持たれなかったようだ。同日にあった3次試験は、本社人事部長。入社が前提での話しぶりで、この時点で、合格を確信した。
 帰り路、面接と合格の予感で、興奮した気持ちを静めるため、電車で帰らず、長い道を、ただただ歩いた。